※とても長いです。よろしければお付き合い下さい。





私は、本当は死んでしまいたかったんです。
別に死にたくなるほど悲しいことや辛いことがあるわけじゃありません。
ただただ、誰にも会いたくなくて、責められたくなくて、もう苦しみたくなかっただけです。
頑張らないと認められない世界から逃げたかっただけです。
自己満足程度にしか頑張れない私は生きていくのがとても苦々しいことでした。
私のほんの小さな頑張りを、努力を、全ての人に褒めて欲しいと思っていました。
全ての人に認められたいと思っていました。
私は万能でありたかったんです。
幼い頃に夢を見すぎたんだと思います。
人生を劇的ななにかだと勘違いしていたんだと思います。
さながら、私は悲劇のヒロインでした。
そんな自分がすきだったんだとおもうんです。
私はこの世界が自分のことが好きな人間が受け入れられない世界だと知っていました。
だから気付かないふりをしました。
自分のことが嫌いなふりをしました。
最初はふりだけだったんです。
でも気づいたら、それは本当になっていました。
私の中に、私のことが好きな私と、嫌いな私がうまれてしまいました。
多重人格なんて大それた話ではありません。
ただ単に、自分がなにを思ってるのか、なにをしたいのか、そういうことが理解出来なくなってしまっただけです。
なにかを考えても、すぐに私が否定して嘲笑ってしまうから、正解が見つからない。
私同士が汚い言葉をぶつけあう心の中は、いつの間にやらぐちゃぐちゃになって、潰れてしまいました。
でも、誰もそれをわかってはくれませんでした。
そもそも、わかってもらおうと思えませんでした。
だって、私は人間が、自分の価値観と違うものを認めたがらないことを知っていたからです。
私がそんなことを言えば、みんなと違う私は少数派にされて、後ろ指を指されてしまうと思いました。
私はそれがたまらなく怖かったんです。
だから、逃げました。
他人の目線から逃げました。
でも、誰かに好きになってもらいたかった私は、自分を隠すことが苦痛でした。
本当の私を、受け入れて、許して、愛してほしい。
そんな感情が知らず知らずのうちに現れて、いろんな人を不快にさせてしまいました。
だからいろんなところで陰口や悪口を言われて、嫌われてしまいました。
今になってみれば、あの頃そんな言葉に傷つけられていたのがとても馬鹿らしいと思います。
いまのように、自分の世界に閉じこもって、目を伏せて、耳を塞いで息を殺していきていればいいだけの話だったんでしょう。
ただ、私もあっち側だったなら、今よりも楽しかったのかもしれないとは思います。
そんなこんなで、すっかり人間不信になってしまった私は、なにも信じられなくなっていきました。
仲のいいと思っていた友達も、実は私だけがそう思っていて、相手はそう思っていないんじゃないか?
誰かから、○○が悪口言ってたよ、と聞かされる度に、私はどうせお前もだろ、聞いてたのに止めなかった時点で同罪だよ、と思うようになりました。
その不信は、私が愛すべき家族にも及びました。
私は、家族からも、愛を感じられなくなりました。
家族一人一人のストーリーが重すぎて、私なんてただの脇役でした。
木の役と何も変わりません。
家族はみんな疲弊して、悩んで、苦しんでいるからです。きっと、私よりずっと。
私なんていない方が、いや、私がいなければ、もっと幸せに生きていたんじゃないか…?
そんな私の思考はもう止められませんでした。
なにも信じられなくなってしまった私は、挙句の果てには、唯一無二だった親友を裏切りました。
ずっと引け目を感じていて、結果的に酷いことをしてしまった私を許してくれて、また受け入れてくれたあの子を、私は見捨ててしまいました。
あのこまで私を悪くいうんじゃないかと、怖くなってしまったからです。
それに、きっと。
信じられないほど最低なことだけど。
私はこれ以上誰かに嫌われたくなかったんだと思うんです。
だから、みんなから学校に全く来なくて笑われているあの子を、助ける勇気がなかったんです。
私が毎日毎日声をかけていれば、なんだったら迎えにでも行ってあげれば、あの子だって来れたかもしれないのに。
一緒に高校に通えたかもしれないのに。
これは、命をもって償わなくてはいけないほどの、最低な行為だと思います。
少なくともあの子は私を、信じてくれていたはずなのに。
私はそれを裏切ってしまった。
守れなかった。
そんな罪悪感が、さらに私を苛みました。
私はどんどん身動きが取れなくなりました。
信じて、裏切られて。裏切って。
私はもう、誰かと関わるのが怖くなりました。
どうせ誰にも愛されないのなら。
どうせ誰にもわかってもらえないのなら。
そう思って、私は何度も心を閉ざしたはずでした。
でも、私は不器用だったんだと思います。
閉じたはずの心は、いつの間にか他人の温もりを求めていて。
求めて、得られなくて、冷めてしまって、泣いて。
私の中の否定的な私が、何度もそれを責めました。怒りました。
怒らないで欲しくて、私は泣きました。
肯定的な私が、仕方の無いことだと言いました。
でも、否定的な私は認めません。
肯定的な私も、どこか諦めているだけで、本当はもう傷つきたくないんです。
だから、私は、頑張って心を閉じました。
でも、気がつけば開いているんです。
誰かを信じようと、何かを信じようと、息を吸おうと懸命に口を開くんです。
私は腹が立ちました。
私の思いどおりにならない私に腹が立ちました。
でも、どうしようもないのです。
誰かに助けて欲しかった。
でも、それすら、誰かを信じるだとか、頼ることに繋がってしまう。
伸ばされた手を掴もうとして、払われるのはすごく怖かった。
だから、私は手を伸ばしてほしいと誰にも言えませんでした。
悩みがあるなら聞くよ、と言われて、いざ話したらそんなことかと怒られる。
自分なんてもっとこうだ、なんて、私がぜんぜん辛くないと否定される。
もうわかりきっているから、私よりも不幸な人が沢山いるから、だから私はもう泣けないのです。
泣いてはいけないんです。
だって私は不幸ではないから。
みんながそう言うから。
だからきっと私は不幸ではないんです。
そう信じたいと思いました。
そして、また信じるのかと思いました。
もう自分が何を言ってるのかもわからなくなりました。
もしかしたらぜんぶ私の妄想なのかも知れません。
自分の中に築き上げた世界でしか息をできない私が、自分の世界を外にまで広げてしまっているだけなのかも知れません。

ごめんなさい。ごめんなさい。
わざとじゃないんです。
そんなつもりじゃなかったんです。
私はただ、ただ、愛されてみたかっただけなんです。きっと。
ごめんなさい。本当にごめんなさい。
もう怒るのはやめてください。
もう責めるのはやめてください。
もう私を笑わないでください。
お願いです。お願いです。
弱い私でごめんなさい。
本当は強くなんかないんです。
誰かより優れてなんていないんです。
本当は少しだけ、本当に少しだけかもしれないけど、努力しているんです。
誰にも知ってもらえないけど、頑張っているんです。
いいことをしても気づいてもらえないけど、ちゃんと頑張ってるんです。
だからもう怒らないで。
なにも気づいてないのに怒らないで。
お願いです。
もうやめてください。
私は本当は信じていたいんです。
嘘じゃないんです。
助けてください。
私は手を伸ばせないけど、それでも私を助けてください。
身勝手な私を許してください。
ごめんなさい。

私はいつからか、誰かに謝ることしか出来なくなっていました。
許してもらうには謝るしかないと思ったから。
でも誰に謝ればいいのかわからない。
誰も私を助けてくれないのは、認めてくれないのは、受け入れてくれないのは、私を許してくれないからだと思っていました。
でも、本当は違うんじゃないかと思うんです。
みんな私の事なんて知らないんです。
私が許して欲しいと思ってることも。
何も知らないんです。
だから許せないんです。
だから愛せないんです。
よく考えてみれば当然のことでした。
私が打ち明けていないのに、そんなこと知っているはずがありません。
私の望みなんて。
誰も知らないんです。
なら仕方ないですよね。
誰も悪くないですよね。
きっと悪い人がいるとするのなら、弱さを殺せない私なのでしょう。
逃げ続けている私なのでしょう。

じゃあ私は、いったいどうすれば助かったんでしょうか。
こんな泥沼から救い出されたんでしょうか。
こんな現実から。


長い文に付き合わせてしまってごめんなさい。読んでくださってありがとうございます。
これは私が学校に通っていた頃から少しずつ書き留めた叫びのようなものです。
ただ苦しい朝に、泣きながら、嗚咽をもらしながら、なにかを呪いながら、思いついたことを一心不乱にうちこんでいました。
読み返すと、自分の記憶にはないような言葉も多々見られ、やはり限界だったのかもしれないな、と感じます。

今でもなお、同じことを思い続けています。
感情のままに吐露した過去の私の存在を、ひとつの相談としてここに置かせてください。
以上です。お目汚し失礼致しました。