私は自分を疫病神だと思っていました。
偶然という言葉で片付けるのが難しい程、私の周りでは、人が不幸になるんです。
大好きだった友達が一気に転校してしまうとか、父がいなくなるとか、親友が不登校になるとか、病気になるとか、私がきっかけで幽霊騒ぎが起こるとか、他にもたくさん。
母にそれを打ち明けた時、酷く怒られたのを覚えています。
きっと親としては、子供がそんなことを言ったら怒るのが当然で。正しかったのだと思います。
でも私は、それがとてもショックでした。
私が人を不幸にしてるなんて思いたくありません。でも、その考えを払拭できずにいて、説得され母に泣く泣く打ち明けたら怒られる。お母さんだって怒りたくないんだって言ってたのに。
私はまた人を嫌な思いにさせてしまったんだって。悲しかったです。
それから私は自分を疫病神だと言うのをやめました。もう怒らせたく、悲しませたくなかったからです。
でも、その思いは、いつまでも私の中で蟠りました。
誰も言えずにいる間、それは大きくなる一方でした。
私はたくさん笑うようにしました。
嫌われているのも悪口を言われているのもわかっていたけれど、笑うことにしました。
だって泣いていたらもっと笑われるからです。もう笑われるのは嫌だったからです。
みんなが私を嫌いになるのも、私が不幸を呼ぶ存在だからだと思いました。
神様が私だけ救ってくれないのも、私が許されない子だからなのだと思いました。
いったい私がなにをしてしまったんでしょうか。
こうなる運命だったんでしょうか。
運命だったんだと諦めてしまえばいいのでしょうか。
これも全部ただの被害妄想なのでしょうか。